皆さんはコードに対してメロディを付ける時(あるいはメロディにコードを付ける)発想やアイディアとともに、どんな考えでノートを選択したりしていますか? ここではコードのルートを変化させたonBassコードに対してのメロディづくりの一例を紹介してみたいと思います。それではEX.1の2つのコードに対して連動させてメロディを考えてみます。
左側のConEは、Key of Cでのトニックコード(Ⅰ)でルートをEに変化させています。聴いていただくと感じていただけると思いますが機能的には同じでもかなり響きが異なります。ジャンルを問わず、頻繁に使用されるonnBassコードです。筆者はギターを弾くのでオープンコード的なサウンドで構成してみました。スケールで考えるとCのアイオニアンスケールになります。
右側のB♭onCは、サブドミナントコード(♭Ⅶ)でルートをKeyと同じCにしています。スケールはB♭のリディアンスケールです。また、同じコードスタイルのFonG(Ⅳ)も、ドミナントモーションの代理として非常に良く使われています。
ではConEは普通のCコードとどう違うのでしょうか? 実はルートにEを持ってくる事によってその3度上のGと5度上のBのノートとの親和性が高まるのです。Cコードのドミソで既にEは必要とされているので、Bが強調されます。それはC△7でいうところの△7にあたります。Bはテンションと言う位置からコードトーンに近いに扱われ方に変わります。また、さらに発展させて、高い音程部分の3和音でメジャートライアドやマイナートライアドを構成するハイブリッド・コードという構成にする事も可能です。EX.1では、テンションノートのDを追加してソシレというGのメジャートライアドをつくりました。(B♭onCでも同様の考え方が成立します)そうした考え方を考慮して創ったメロディがEX.2になります。(★のノートがコードトーンに近いテンションです)
onBassコードはEX.3の様なスタイルが数多くあり(Key of Cで表示)、サウンドやメロディの深みを付加する重要なファクターになっています。C(♯5)onDは「A列車で行こう」の3章小節目にでてくるコードで、この曲のアイデンティティを創り出す大きな役割を果たしています。皆さんも色々なコードのルートを変えて試して下さい。まだまだかっこいいサウンドが見つかるはずです!