ベセルミュージック

パソコンでプロクオリティの音楽づくりにチャレンジ for songwriting by Mac & Logic

nagoya japan since 2015 

mail

作曲レッスン[シミュレーション]本格編

ここでは作曲シミュレーションとして、講師自身がオリジナル曲を制作した過程を紹介します。あなたの本格的な作曲の参考にしていただければ幸いです。この曲は、大まかですが作曲で1日、作詞で1日、編曲とレコーディングで2日かけ、その他完成後に修正を加えているので、概ね5日間程かけました。もしこれがあなたの実レッスンならば、私がフルにお手伝いしても、作詞などはご自宅での宿題にしちゃいそうです(笑)。そうした中でもコードなどの音楽理論も丁寧に説明していきたいと思っています。まずはこの作曲シミュレーションで大枠を理解してください。

発想ありきの 作曲法フルバージョン版

インスピレーションは突然!?

人にもよると思いますが、曲のモチーフになるちょっとしたサウンドやメロディの発想は、いつもMacの目の前だけで生まれる訳ではありません。冬の早朝、冷たい空気を耳に感じながら近所を散歩している時にふっと「だけどだけどだけど…だから」と心に浮かびました(もしかしたら歩くテンポに合わせて口ずさんでいた、あぶない人だったかも知れません笑)…。記録できるモノを持っていなかったので、急いでオフィスに戻りMacではなくギターを手にとり(筆者はギターが少し弾けます)その部分のフレーズを確認して、紙に記譜しました。(この時点でMac+キーボードを使って仮RecしてもOKです)これは最終的にCメロの最期に使われるフレーズになりました。 また、ちょうど生徒さんの習作用にと用意していた下記のコード進行が合いそうな曲想だったので、ギターでそのコード進行を弾きながら口ずさんで作った最初のメロディが【EX.1】です。(習作編でやったコード進行が先のパターンです)

理論的なお話も少ししておきます。【EX.1】は、曲全体から見るとAメロの始めの4小節です。コードはベース音を変化させてはいますが、[ C - C - C - C ]とCのコードだけでできています、Cはこの曲の基調のC(ハ長調)で、Ⅰのトニック/アイオニアンスケール[ドレミファソラシ]です。(キーがCなので解り易いですね!)そして、Cコードのベース音がFだったりEになるのは、メロディの音程にコードトーン以外の音程が、メロディラインの重要なところで使用されているからです。(一部の理論書などではCのアイオニアンでFノートはアボイドノートとされていますが、ConFのような使われ方をした場合はFノートはコードトーンと平等に扱われ使用OKになります)

  • EX.1
  • EX.2

曲全体の構想を決め Pre. Rec.

「だけどだけどだけど…だから」というようなモチーフがひとつできると、曲調が自然と見えてきて、曲全体のメロディやコード進行は、知識や経験があればスムーズにできる事が多いです。この曲も歌詞付きの【歌】なので、この時点で大枠のシチュエーションやストーリーを考えました。歌詞の中の主人公は【ティーンエイジャーの女の子で、将来の不安をかかえながらも(だけど)流されず自分の想いを持って歩んでいく…】という感じでしょうか。曲の構成は、主にAABCの流れで3分前後。出だしのコード進行がポップス系で素直なサウンドになりがちなので、Bメロで1回、Cメロで3回転調してAメロのキーに戻るといった少し凝ったサウンドの流れを使いました。そしてできた曲の原案が【EX.2】です。今回皆さんに見てもらう為にきれいな楽譜にしましたが、普段はA4用紙などにペンで走り書きする事が多いです。(時々無くして大騒ぎします笑)

リズムをプリレコーディング

そして、Macには通常リズムセクションのドラムから打ち込みます。とりあえず2小節単位の基本となるリズムパターンを作ってコピペやエイリアスで曲の長さにしてもいいですし、今回のようにある程度全体構成が決まっていれば細かく作り込んでもかまいません。さらにロジックのドラムライブラリに曲想が合うのがあれば、そのまま利用してもOKです。今回は8ビート系で、生演奏を意識した音源にしました。パーカッション(コンガ系)とのコンビネーションにしています。(実レッスンではソフトウェア音源などの各楽器が登場する毎にその楽器の特性も説明していきます)

リズムセクションをモニターしながらベースをレコーディング

次にコードでのボトムを担当するベースをレコーディングします。主にエレキベースかアコースティックベース(コントラバス)が使われます。単にコードのベース音を鳴らすだけでなく、リズム楽器の要素やコード全体の要素を含んだ奏法が使われます。

キーボードやギターなど和音楽器をいれ全体をミキシング調整

今回この曲のシチュエーションに合ったシンセパッド系の音源があったので、白玉系の和音で使いました。多くの音を使うと重々しくなるので少なめに重ねて、あとはギターとのコンビネーションで補完しています。もしあなたがギターを弾けるのであれば、ソフトウェア音源ではなく実際のギターでオーディオインタフェースを通じてレコーディングしても良いかも知れません。(ギター特有のストロークやスライド、ビブラートなどのニュアンスはMIDIデータの中でもある程度は作り込めます) ここで仮メロディも入れて全体の音の構成をモニターし、各パートに気になる部分があればデータの修正をしていきます。また、ステレオ録音を標準として楽器の音像位置(左右/前後)などもボリューム/パン/リバーブ/コンプレッサー/リミッターなどで調整していきます。

作詞と歌入れ

メロディと同時に歌詞も浮かべばいいのですが、筆者はそう旨くはいかないので、とりあえずメロディづくりを優先で進め、この段階で曲のイメージに沿って、ストーリーや言葉を選んで組み立てる手法をとりました。(もちろん決まりはありません)メロディの音数に対応した語句使用制限が生じるたりしますが、文字どおり作詩家の気分が味わえます(笑)。ご自分が歌ってもボーカロイドなどでもOKです。完成したカラオケに歌入れをおこないます。人の声は特に前出のコンプレッサーという音圧を上げるオーディオエフェクトが大活躍します。現代音楽ではオペラのような歌い方以外では他の楽器演奏の音圧に埋もれてしまう事が多いからです。

歌詞そのものについてはレクチヤャーできる事はあまりないのですが、この曲の歌詞とフルコーラスの音源を付けておきます。【EX.4】是非聴いてみてください。※最終的にレコーディングされた曲はKeyがCではありません。

バウンス(トラックダウン)+CDジャケット制作

最期にロジック上の各データを一つのオーディオデータにまとめ、ダウンロードや再生するサイトに設置したり、CDなどの記憶メディアにします。(全てMac上で行えます)また、Macはデザイン分野でも信頼が厚く、ベセルのデザイン事業でも使用しています。実レッスンで曲が出来上がれば、あなたのイメージに沿ったCDジャケットを制作してプレゼントしています! さらに要望があればご自分のジャケットのデザインもレッスンの一貫として学ぶことも可能です。(主にMacでイラストレータとフォトショップを使い学習できます)

honkaku-img-cdjacket
風のハーモニー 繋げる メロディ
歩くリズムで 口ずさむ私…白い吐息
まだ歌にはならない…だけど
いつかあなたに気持ち伝える術になったらいい…だから
今の自分 感じてみようと 外に出てみた
両手翳し 明日に触れる
私の想いかなえる事 できる魔法のスモールポエム
創れる ジュモン どこに?
だけどだけどだけど…だから

everyday 夢見
everyday 探し
everyday 出会う

心の奥の言葉を紡ぎ
まだ見ぬ世界 映す鏡に 語りかける
まだ私にはなれない…だけど
いつかあなたの勇気はこぶ風になったらいい…だから
明日のあなた 信じてみようと 旅に出てみた
星空高く季節巡る
あなたの想いかなえる事できる夜明けのシューティングスター
見守る 私 そこに?
だけどだけどだけどだから

everyday 夢見
everyday 探し
everyday 出会う
EX.4
【だけど だから】(2:55)
今すぐ体験レッスンを予約する

お電話でも予約可能です。TEL.052-364-9771 (13:00〜21:00)

体験レッスンを受けたられ方々に同じ制作環境で作曲したデモCDを差し上げます